2008.05.28 書評:化物語 上・下
化物語(上) (講談社BOX)化物語(上) (講談社BOX)
(2006/11/01)
西尾 維新

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化物語(下) (講談社BOX)化物語(下) (講談社BOX)
(2006/12/04)
西尾 維新

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 上下あわせて800ページ以上あるなか7割以上が会話文というチャレンジャーな作品。

 っていうか、その会話の半分以上が罵詈雑言とそれに対するツッコミって新しすぎる。新しいことがすべていいことではないけれど、この本では確実に成功しています。かわいそうな男のツッコミ最高。

 罵り合い合戦というと「されど罪人は竜と踊る」を思い出しますが、ファジイな感想ですが化物語の罵りあいには愛を感じます(ダジャレではありません)。互いにベストな位置から好き勝手砲撃している、といった印象でしょうか。やっぱりよくわかりませんね。ちなみに“され罪”(と略します)はインファイトで血を噴出しあいながら殴り合っている感じです。

 違いが分かっていただけたでしょうか。無理ですね。

 読みふけって気がついたら真夜中だったほどに熱中できる、良作でした。
2008.05.21 書評:脳が冴える15の習慣
 脳トレを超える「習慣」。

脳が冴える15の習慣―記憶・集中・思考力を高める (生活人新書)脳が冴える15の習慣―記憶・集中・思考力を高める (生活人新書)
(2006/11)
築山 節

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 脳の専門家である脳外科医の著者が、自信の治療体験から編み出した脳をよい状態に“保つ”ための習慣を紹介した一冊。

 この本の中で、脳の働きを回復させるには気が向いたときのトレーニングよりも脳にいい習慣を身に着けること、と書かれていて非常に納得。常々脳トレゲームで遊びながらも、こんな不定期なトレーニングに本当に意味があるのかという不安がありました(著者いわく、やらないよりましだそうですが)。

 そんな中、この本のように習慣こそが大事と言われ初めて納得。今まで読んだ脳活用本(変な名称)の中では抜群に読みやすく、納得のいくないようでした。どの習慣も手軽に試せるのもいいですね。

 最近自分の脳みそに自信がもてなくなってきているので、いっちょバージョンアップを目指したいと思います。
2008.05.02 書評:タラ・ダンカン
 ハリポタがかすむね!

タラ・ダンカン 若き魔術師たち(上)タラ・ダンカン 若き魔術師たち(上)
(2004/07/02)
ソフィー・オドゥワン・マミコニアン

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タラ・ダンカン 若き魔術師たち(下)タラ・ダンカン 若き魔術師たち(下)
(2004/07/02)
ソフィー・オドゥワン・マミコニアン

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 正統派英国式ファンタジー(普通に暮らしてきた現代の少年少女が異世界で冒険するタイプ)の小説。最近だと思い浮かべるのはハリーポッターだけど、それより断然面白い。

 一番の違いはそのストーリー展開の速さ。一章ごとに恐ろしいほど濃縮したストーリーが詰まっているので、話が進む進む。まあ少々加速度がつきすぎて目で追うのが厳しくなってきたりもしますが。

 キャラクターの魅力としては、脇を固めるサブキャラクターは同じくらい魅力的なのですが、主人公を見比べると断然タラの勝ち。勝気で負けず嫌いで子ども扱いされるのが大嫌い(ハリーはむしろ子ども扱いしてもらえると喜ぶ)。ハリーは読んでいてじれったさを感じる部分も多いのですが、タラには共感しっぱなしです。

 ハリーポッターを読んでみたけど受け付けられなかったという人には、この本をお勧めします。
2008.04.20 書評:GOSICK
 うーん。

GOSICK―ゴシック (富士見ミステリー文庫)GOSICK―ゴシック (富士見ミステリー文庫)
(2003/12)
桜庭 一樹、武田 日向 他

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 今年の直木賞(だったっけ?)を受賞した著者のミステリー系ライトノベル。

 の、はずなのですが、異常なまでにキャラが弱い。
 そのキャラクターの属性(個性とも言う)を分解して考えるとこれほど弱い印象しか与えないのが不思議なほど。まあエキセントリックな美少女名探偵ってのはステレオタイプな感もありますが。

 この本を読みながらたまたま併読していた浅見光彦シリーズを読んでいて気がついたのですが、GOSICKってもしかしたら“ライトノベル”として書かれていないのではないかもしれません。

 年配(と言うと怒られそうですが)の人たちが読む推理小説って基本的にキャラクターの個性よりもドラマ重視、ヴィジュアルよりも描写重視といった傾向があるのですが、このGOSICKもこの“大人”向け推理小説臭が漂ってくるんですよね、読んでいると。

 まあ、そういった中途半端さのせいでそれほど面白い!とは思えない小説だったのですが、こうなると逆に完全に“大人”向けに書かれた直木賞受賞作を読んでみたくなりました。そもそもなんでラノベ作家としてデビューしたんだろと不思議に思う一冊でした。
 つながっている。つもり。

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX 虚夢回路 (徳間デュアル文庫)攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX 虚夢回路 (徳間デュアル文庫)
(2004/01/21)
藤咲 淳一

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あらゆるネットが眼根を巡らせ
 光や電子となった意思を
 ある一方こうに向かわせたとしても
 “孤人”が
 複合体としての“個”になる程には
 情報化されていない時代・・・



 日本より海外で高い評価を得ているSFアニメ映画、攻殻機動隊。そのOVA版のシナリオを手がけた藤崎淳一が書いた小説版「攻殻機動隊」。

 私が攻殻機動隊という作品に対して思いいれが強すぎるため、正直期待しすぎていたことも否めませんが、食い足りない感があります。

 この攻殻機動隊という作品、主人公の女性が完全アンドロイドで無表情の鉄仮面女。その無いはずの表情から様々な感情を読み取ろうとすることで物語りに深く入り込むというつくりになっているので、小説化は非常に難しいのでしょう。

 著者は違いますが、映画第二弾の放映にあわせて出版された小説版「イノセンス」の完成度が非常に高かったのは、主人公をこの女性キャラではなくもう一人のメインキャラクターである不器用でセンチメンタルなおっさんにしたことも大きいと思います。

 世界観が好きな人には十分に楽しめる小説ではありますが、キャラクターの“表情”が好きな人(私のことですが)には少々物足りない印象でした。
 ほんとうに世界一やさしかった。

世界一やさしい問題解決の授業―自分で考え、行動する力が身につく世界一やさしい問題解決の授業―自分で考え、行動する力が身につく
(2007/06/29)
渡辺 健介

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 問題解決のための考え方、ツールの使い方、注意点を物語と図を使いながら“やさしい”形で教えてくれる良本です。
 この方法を習慣にすることができれば、問題解決能力は数倍に跳ね上がることでしょう。

 ただ、あまりにも読みやすいためついつい読み飛ばしや、理解が半端なまま次に進んでしまうので、何度も読み返すことをお勧めします。実際、「○○の木」シリーズなどのツールは、実際に使ってみてから本書を読むとさらに理解しやすいはずです。いや、えらそうなこと言えるほど使いこなせてるわけではないのですが。

 個人的に一番興味深かったのは3限目の「目標を設定し、達成する方法を決める」。目標を決めても、それに対してアクションをなかなか起こさない自分に苛立ちを感じているので、実際に行動を起こすにはどうしたらいいかを見せてくれるこの章はかなり読み応えがありました。

 また、パソコン教室で生徒さんに教えるときに、どうやったら理解してもらえるか、どうしたらうまく伝えられるかを考えるのにも使えそうです。この本も図書館で借りた本ですが、購入することに決めました。お勧めです。
2008.03.04 書評:蟲と眼球とテディベア
 コメディの残酷さと滑稽さ。

蟲と眼球とテディベア蟲と眼球とテディベア
(2005/06)
日日日

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 もともとがコメディ小説を目指していた(らしい)本書の設定は、一目見てそれととれるほど滑稽です。

 眼球抉子(がんきゅうえぐりこ)、うさりん閣下、パーフェクトロリコン超人etc...

 しかし、この作家の持ち味というべきか、力量の限界というべきか、コメディ小説の鱗片すら見せることなくシリアスなストーリーに進んで行きます。せっかく素材はあるのですから、もう少し笑いがほしかったですね。

 また、私がこの人の小説でもっとも好きな点であり、欠点なのが「悪人が見えづらい」ストーリーです。

 当然のことながら悪人にも悪人なりのエピソードがあり“悪”をなしているのですが、この日日日という作家はあまりにもそれを全面に出しすぎる。

 私はそれが気に入って愛読しているのですが、月刊ペースで発売される新刊を読み続けていると、さすがに食傷気味です。読まなきゃいいじゃんというツッコミは無しで。

 もう少し“敵”のバリエーションが豊富だと読んでいてドキドキワクワクが増えると思います。そういう視点で考えると、「アンダカ」シリーズは期待しています。

 しかしまあ、こうやって語っている時点でこの作家を気に入っていることはバレバレですね。

参考にしたブログ
『蟲と眼球とテディベア』日日日 - 魔王14歳の幸福な電波 はてなユーザーの評価
本うらら: ●『蟲と眼球とテディベア』(※生と死』 はてなユーザーの評価
ありやんブログ: 蟲と眼球とテディベア はてなユーザーの評価