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国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて

 なんだろう、このさわやかな読了感は。

国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて (新潮文庫 さ 62-1)国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて (新潮文庫 さ 62-1)
(2007/10)
佐藤 優

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 この本は、本来さわやかさとは無縁の本です。
 外務省に勤めていた著者が、鈴木宗男議員と共に横領の罪で起訴された経緯と、取調べから判決に至るまでの経過を書き綴った、それはもう人間の恨みや嫉妬や計算や姑息さがあふれんばかりの一冊。


 ……そのはずなのに、どうしてこう読んでいてさわやかな気分になるのでしょうか。

 きっと、ここに出てくる人たちがそれぞれ自分たちの仕事に対して全力で立ち向かい、相手もまた全力であることを理解しあっている点が、こういった読了感を与えているんだと思います。


 面白いのが、ロシアの政治家。
 出された酒を飲まない奴は信用しないというお国柄は、まあキライじゃないのですが、飲めない相手に飲ませて後で倒れたと聞いたら悪かったと言うくらいなら最初から飲ませるなよと。

 まあ、そういった儀式で相手を信用できるかどうか「選別」しているのでしょうけど、急性アルコール中毒などの心配もあるのですから、もう少し命にかかわらない方法で選別できないのでしょうかねぇ。

 まあ、イギリスの紅茶と一緒で「伝統」なんでしょうけど。


 この本はとてもうまく書かれていて、読んでいると著者は時代の流れ(グレーゾーンの範囲の縮小)に対応できなかった(もしくはそれを見誤った)だけだという印象を強くうけます。
 もちろん、これは被告人自らが著者なのですから、当然の主張なのかもしれませんが、これほど読んでいて「そうかもしれない」と抵抗無く受け入れられるのは、この筆者がそこまで計算して筆を重ねた結果でしょう。

 私個人としては、この人は白だと思いましたが、まだ控訴中みたいですね。(棄却されたんだっけ?)
 これだけ読ませる文章を書ける相手には、無条件で無罪を上げたくなるのは活字中毒者(というより私の)悪い癖です。

テーマ : 読んだ本。 - ジャンル : 本・雑誌

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