2007/09/01
映画と人形と人間

映画を見に行かねばならない。死んだ17番目の妹のために。23人の妹がいるが、死ぬのは決まって17番目の妹だ。というくだりで始まるこの本は、序盤からかなりの摩訶不思議ワールドへ突入します。
正直万人にお勧めできる本ではありません(それでも私は大好きですが)。
主人公の妄想とも、現実とも取れない(そもそもこの世界にそれらの区別があるかどうかもわかりませんが)記述と、古書のような表記。
小説という「物」を、文章だけでなく、装丁から外観、構成にいたる「本そのもの」を小説だと定義した場合に始めて一冊の「本」として完成するような作りになっています。
これを読んだ人は、「面白い」「つまらない」と二極化した感想のどちらかを抱くでしょう。
この世界では、自分の常識など通用せず、あるのはただ登場人物たちが魅せる世界のみ。
そんな本が読みたいなら、(ちょっと高いけど)手にとってみるのもいいかもしれません。
ちなみに広義では妹萌え本です。

